ペットの供養やお墓について
ペットの供養について
飼っている動物が亡くなり、遺体を供養し、お墓に埋葬するという習慣は縄文時代や古代エジプトの遺跡などからも確認されている歴史ある習慣です。現代社会では、犬や猫の存在は、当時よりも一層家族の一員として、人間の生活に密接したかけがえのない存在になっています。
飼っている動物が、人間の家族のような大きな存在になったことで、ペットの死は愛する家族を亡くしたという意味合いが強くなり、人間と同様に葬儀や火葬をし、その後埋葬まで行い供養することは、当たり前の習慣になってきました。ペットのための霊園もめずらしくなく、人間の葬儀場と同じように、葬儀そのものを行うことができる斎場や、火葬を行うための設備が揃っており、待合室やお別れ室、炉前室などの整備が整っているところもあります。自宅の庭に深く穴を掘って埋葬することも多くありますが、庭がない場合や近隣への配慮として、霊園は頼もしい存在です。
ペットの葬儀は、法律の上では宗教的な儀式であると認められていません。しかしこうした霊園では、実際にお寺から僧侶が来て、葬儀の際に読経してくれるほか、法要を執り行っている場合もあります。合同での法要の一例を見てみると、合同供養されている墓のもとで、春と秋の二回、お花などのお供えや読経ののちにご焼香をするという流れで執り行われています。同じく春、秋の彼岸の季節に個人の希望によって、個別に法要を執り行うところもあります。飼い主の悼む気持ちに寄り添うことのできる存在として、霊園は多くの方々に利用されています。
近年では、大切な家族の一員との死別によって、ペットロス症候群などを引き起こしてしまう場合もあり、死を受け入れるための葬儀は重要なものとしての位置づける考え方もあります。動物は人間よりも寿命が短いため、死別は免れない悲しみです。だからこそ、大切な家族の一員との死にきちんと向き合うことが大切です。大切な存在だからこそ、きちんと供養してくれる霊園や葬儀会社を選ぶことも求められます。
ペット葬儀の詳細はコチラ
個別供養と合同供養について
ペットの供養は、飼い主がどの程度立ち会うかによって供養の仕方が異なります。個別に葬儀や火葬を執り行うか、他のペットと一緒に合同で火葬を執り行うかによる違いです。家族としての思い入れが強く、しっかりとお別れしたい場合は個別に供養するのが良いでしょう。一方で、自分が飼い主ではなく愛着のあった野良猫の供養や、飼い主の代理として供養する場合、また費用を抑えたいという場合であれば、合同での供養が向いています。
霊園や斎場での供養には、3種類の火葬方法があります。立ち会い火葬、個別火葬、合同火葬です。立ち会い火葬とは、自分が希望する日時に個別で火葬をし、家族が収骨まで行う火葬のことです。この火葬の場合は、最初から最後まで見届けますので、人間の火葬に近いです。個別火葬は、個別で火葬まではしますが、収骨は霊園のスタッフが行います。この場合、霊園の中で別れを告げることになります。霊園にお迎えを頼んだ場合は、自宅でスタッフに遺体を預けた時点で別れます。この2つの火葬の場合、火葬するのは1体のみです。収骨される立ち会い火葬や個別火葬の場合は、その後骨は家に帰ってきます。自宅での供養が済んだ後、希望する形で埋葬をします。
合同火葬の場合は、霊園へ連れていく場合でもお迎えを頼んだ場合でも、別れを告げた後、他の家の動物と一緒に火葬され収骨もありません。火葬後は、永代供養の墓に撒骨されます。
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お墓の種類について
埋葬する方法は、いくつかの種類があります。その子がどんな存在であったかを表現できるものや、掛けられる費用の面を考慮したものなど、それぞれのニーズに合ったものを選ぶことができます。
一体だけに独立したものを建てる個人墓の場合は、個性的なデザインで自由なものを建てることができます。人間に近く本格的ですから、大切な家族として存在が大きかったペットに向いています。
また、飼っているペットが一匹ではなく複数いる場合、集合墓や預骨棚なども重宝します。このタイプは、期間で利用することができ、個別の石碑を設置し、家で一緒に飼っていた仲間を一緒に供養することができます。預骨棚は、骨を預けるための個別の棚になっており、大きさの異なる3つの棚から選び、1つの棚に何体でも置くことができることが特徴です。一体だけでの利用はもちろんのこと、複数飼っている家庭に向いています。ゆかりのある品物やお花などをお供えできる点も魅力です。
永代供養墓は、土に還るよう骨壺からお骨を取り出し、撒骨して供養します。埋葬されたペットの名前や写真などを墓誌プレートとして掲載します。このプレートは二年ごとに継続する場合に費用が掛かるため、十分に供養したのちは名前などの掲載をしないという選択肢もあります。石碑モニュメントは、骨壺を1つ安置できるコンパクトなものです。