家族葬に親戚を呼ばないときに必要な対応とは?注意点と合わせて解説
家族葬で呼ぶ親戚の範囲に決まりはありません。しかし、家族葬に親戚を呼ばないときの対応は大切です。
この記事では家族葬のメリットとデメリットを紹介した上で、家族葬に親戚を呼ばないときの対応も解説します。
目次
家族葬とは?近親者のみで執り行う葬儀形式
家族葬は、参列者の人数をあらかじめ決めて執り行う葬儀です。
しかし家族葬は、家族しか参列できない・簡素な葬儀・ごく少人数で行う葬儀と誤解されることが少なくありません。
実は、家族葬は故人の家族以外にも親族、故人の友人も呼ばれることをご存知でしょうか。
家族葬には簡素な葬儀プランもあれば、お通夜・葬儀告別式といった一般葬の流れと同じプランもあります。
家族葬は、一般の葬儀よりプライベートでアットホームな雰囲気が特徴と言えるでしょう。
近年、家族葬を選ぶ人が増えた背景には、以下のことが考えられます。
・家族葬に対する認知度の高まり
・地域コミュニティーの変化
・故人が高齢のため参列者が少ない
・無宗教派の増加
・新型コロナウイルスの影響
さらには、従来の葬儀形式にとらわれない自由度の高い葬儀を希望する人が増えたことも原因とも言われています。
家族葬に呼ぶ親戚の範囲は?
家族葬に呼ぶ親戚の範囲に決まりはありません。
遺族や故人の意向によって、家族葬に呼ぶ親戚の範囲は大きく異なります。
また、あらかじめ参列者の人数を決めて執り行うため、人数によって呼ぶ親戚の範囲も変わるでしょう。
一般的には2〜3親等までの親族を招くケースが多いです。
2親等とは、故人の両親と子どもの家族、祖父母や孫、兄弟まで、3親等は故人の叔父や叔母、姪や甥までにあたります。
もしも葬儀に招待をするか迷っている方がいる場合は、その方も招待するようにしましょう。
人によっては葬儀に呼ばれなかったことを不満に思い、そこからトラブルに発展することもあります。
家族葬に親戚を呼ばないメリット
ここからは、家族葬に親戚を呼ばないメリットを3点紹介します。
ゆっくりとお別れの時間を過ごせる
家族葬は気持ちにゆとりを持って、最後の時間を過ごすことができます。
葬儀当日は家族の負担が少ないため、故人をよく知る近親者と故人を偲ぶ濃密な時間を過ごせます。ゆっくりと大切な人の死に向き合う時間を持つことはとても大事です。
遺族の負担を減らせる
家族葬は事前準備の手間を減らせるため、遺族の体力的や精神的な負担を軽減できます。当日は気心の知れた参列者だけで執り行うため、遺族が弔問客の対応に追われることはありません。
葬儀費用を抑えられる
家族葬は、費用を抑えたプランが充実しています。葬儀を簡略化すれば、費用を抑えることが可能です。例えば、通夜を省いたプランや無宗教葬、会食をしないプランもあります。会食を伴う場合でも、参列者の人数が決まっているため用意する料理に無駄が生じにくいので、見積額と請求額に差異が生じにくくなります。
また祭壇、枕飾り、供花などを簡素化して、費用を抑えることも可能です。
さらに故人が高齢など参列者が少ないことが予測できれば、小規模な会場で参列者を少人数にすることで、費用を抑えられます。
家族葬に親戚を呼ばないデメリット
家族葬は現代のニーズにマッチした葬儀形式ですが、デメリットもあります。
実は家族葬を行うことで、トラブルにつながるケースは少なくありません。親族の中で家族葬に反対する人、つまり一般の葬儀を行うべきと考える人とのトラブルです。
さらに、葬儀に参列できなかった人たちの不満がトラブルに発展することもあります。
家族葬に親戚を呼ばないときの対応
家族葬に親戚を呼ばないときの対応を考えておきましょう。
人それぞれ価値観が違うため、葬儀に対する考え方もさまざまです。
しかし、親戚とのトラブルは、家族葬についての説明や相談を事前にしっかり行うことで回避できます。
訃報を伝える
親戚にもしっかりと訃報を伝えましょう。家族葬に呼ばない親戚には、訃報を知らせない方法もあります。しかし、訃報は親戚から親戚へ伝わり、当日弔問に訪れることは少なくありません。
事前に説明することで、葬儀にお招きしない方とのトラブルは避けられます。
例えば、訃報とともに家族葬で故人を送る意向を知らせておくと、招かない親戚や友人、近所の人などの不満緩和が期待できます。
その際に「弔問や香典、供花は辞退します」と丁寧にお伝えしておけば、突然の弔問に戸惑うこともなくなるでしょう。訃報を広めないよう伝えておくことも大切です。
葬儀後に伝える
遠距離にいる親戚には、葬儀後に書面で伝えるのもおすすめです。
故人の遺志で家族葬にしたことを説明すれば、トラブルは回避できます。
想定されるトラブルについては、事前に葬儀社へ相談しておくとよいでしょう。
【まとめ】
家族葬に親戚を呼ばないときは誠意ある対応で理解してもらう
家族葬に呼ぶ親戚の範囲や家族葬のメリット・デメリット、親戚を呼ばないときの対応をご紹介しました。
近年、家族葬を希望する方が増えています。しかし、参列者を限定する家族葬は、招待されなかった親戚との間にトラブルが起こる可能性もあります。そのため、家族葬に親戚を呼ばない場合は、いくつか注意しましょう。家族葬は広まりましたが、家族葬に対する解釈は人それぞれです。地域性や故人もしくは遺族の地位・立場によっては、家族葬を受け入れてもらえない場合もあります。
しかし、故人を想う気持ちは同じと言えます。丁寧に説明して、理解してもらうことが大切です。遺恨を残さないためにも、感謝を伝え誠意ある対応をしましょう。