霊園選びの際の「環境」「立地」「緑地率」など気になる箇所をご紹介!
霊園選びは、生前に自分で行うケースもあれば、本人ではなく遺族が行うこともありますね。どのタイミングでお墓を購入するかに決まりはありませんが、より良い霊園を選ぶには、実際にお墓参りを行うときのことや先のことも考えて判断することが重要です。
ここでは、費用以外にもチェックしておきたい霊園の「環境」「立地」「緑地率」について解説していきます。
目次
霊園の「環境」は実際のお墓参りを想像してチェック
霊園選びのポイントのひとつとして、霊園がどのような環境にあるか、霊園内の設備が整っているかといった「環境」が挙げられます。
お墓参りをするときのシーンを想像し、必要な設備を考えましょう。やはり環境が整っているほど費用が高くなる傾向にあるので、バランスを考えて霊園選びをすることが大切です。以下で具体的なチェック項目を確認しておきましょう。
参道が狭くないか・階段が多くないか
車椅子の方がお墓参りをする場合、参道が狭かったり階段が多かったりすると大変です。霊園選びをする時点では車椅子を利用していなくても、高齢になればいずれ使用するかもしれませんし、坂道や階段の上り下りがつらくなる可能性も考え、参道の環境やどのようにバリアフリーに対応しているか等を見ておきましょう。
法要設備や会食場の有無
霊園内に法要設備や会食場があれば、親族が集まる機会が多くても会場を移動せずに済み、法要に参加する方の負担が減ります。霊園内に設備がなければ、周囲に法要設備の環境が整っているかどうかを確認しましょう。霊園によっては、会食場の紹介やその会食場への送迎バスの準備等を仲介してくれるところもありますので、管理事務所に相談してみましょう。
休憩所・トイレ・水道設備などの数
休憩所やトイレ、水道設備などがひとつだけだと、たとえばお盆時期のお墓参りは混み合って大変です。特に水道設備は複数箇所に設置されていると、水の持ち運びが楽になります。
霊園の「立地」はお墓参りの頻度に影響することもある
霊園までのアクセスが大変だと、お墓参りの頻度に影響することもあります。元気な時はあまり心にも留めませんが、大切な家族を亡くした後、毎日でもお参りに行きたい、せめて月命日には必ずお参りしたいと願われる方はたくさんいらっしゃいます。自分たちのルーツであるご先祖様を敬い供養するためにも、お墓の「立地」はとても大切な検討ポイントです。具体的には、以下の点を確認してみてください。
駐車場の広さや交通アクセス
車で来る方が多いのであれば、駐車場があるかどうかはもちろん、その台数も重要です。しかし、霊園選びをする時点では車を使える方ばかりでも、将来的に免許を返納したり、免許を持たない親族が増える可能性も考えられますよね。
それも踏まえて、駐車場だけではなく公共交通機関でどの程度の時間で行けるのかも調べておきましょう。よくお墓参りに行きたいという方であれば、移動に1時間以上かかると遠いと感じる方もいます。毎月行きたいと考えている方であれば、1時間以内で行ける範囲の霊園選びをすると負担が少ないでしょう。
また、どのようなアクセス方法があるのか、交通機関の乗り継ぎが多くないかを確認することも大事です。場所によっては、最寄り駅から霊園専用の送迎バスを運行しているケースもありますが、日・祝だけの対応だったり、一日に走っている本数が少なく不便な場合もあるので、ホームページ等で運行状況をしっかり確認しておきましょう。
霊園からの景観の良さ
霊園から見た周囲の景色が良いと、お参りの度に季節の移り変わりを楽しむことができ、お墓へ行く機会が増える可能性も考えられます。自然豊かな美しい景色が望める霊園では、その景色を眺めながら故人を偲ぶことで、お墓参りと同時に心を癒すこともできるのではないでしょうか。
墓地は、世代を越えて受け継がれるものですから、100年後に隣にマンションが建つなどして周囲の環境が変わってしまうことも考えられます。霊園の周囲に林や空き地がある場合は、その環境が変わる可能性がないか、も合わせて確認しておきましょう。
霊園の景観の良さや居心地を支える「緑地率」
緑地は、樹木や散策路など霊園を利用する人の共有部分です。緑地率は、地方自治体が制定する墓地に関する条例で決められており、都市部よりも郊外にある霊園のほうが、「緑地率」が高い傾向にあります。条例に定められた緑地率以上のゆとりの緑や木々が植えてあるかをチェックすることも、霊園選びのポイントのひとつです。
墓石ばかりがぎっしり並んだ霊園・墓地よりも、多くの木々に囲まれている霊園のほうが、落ち着いた景観になるということは、容易に想像できますね。また、樹木には熱の蒸散作用があり日陰もできるので、多ければ多いほど霊園全体の温度上昇を抑制するなど、霊園の緑地率が高いことにはメリットがあります。
ただ、緑地率が高いとその分共有部分が多くなりますし、共有の緑地部分の植物や樹木などは霊園が維持管理をする必要があるため、緑地率の高い霊園は管理費用が高くなる傾向にあります。そのほか参道部分や駐車場スペースなども含めて共有部分は管理費により維持管理されるため、設備や環境の一部として考えるようにしましょう。
お墓参りのしやすさや将来的なことも考えた霊園選びを行うことが大切
霊園選びには購入費や管理費が予算内であることも重要ですが、環境や立地、緑地率なども踏まえて総合的に判断しましょう。お墓参りに行く親族や将来的なことも考えて、利便性が高く環境設備の整った霊園選びをすることが大切です。
終活でお墓を準備する際によくある質問
- お墓を選ぶ際は何を重視すればよいですか?
- 購入費や管理費の費用面以外にも、環境や立地、緑地率など総合的に判断することが大切です。
- 立地で重視するポイントはありますか?
- 車でのアクセスだけでなく、将来的に免許を返納することを考え、公共交通機関でのアクセスも調べるのが大切です。