東京都という都市部が抱える霊園の特色と傾向

東京都という立地条件

日本の中心都市について考えた場合、東京都を挙げた時に異論があるという人は少ないでしょう。かつては京都や奈良、大阪が中心を担っていた時代もありますが、現在では名実ともに東京都であることは間違いありません。こうした状況の中、お墓ということについて考えた時には、大きな問題を抱えている土地であることも確かです。

仕事をする場所として考えると、東京都は素晴らしい都市です。日本の中枢としての機能がそろっているからです。しかし、それだけに土地は高騰し、簡単に購入することができる場所はなかなかありません。霊園ということを考えても、作ることができる場所は限られており、競争はどんどんと激化した結果、手に入れること自体が難しくなっていると言っていいでしょう。東京都はこうした問題点を抱えている都市のなかでも上位にあります。

現状、墓不足ということは深刻であり、公営墓地などは驚くほど高い倍率になってしまっています。実際に募集も出ることがありますが、手に入れるのは非常に難しい段階にあると言えるでしょう。これは、今だけの問題ではなく、今後も続いていく問題であるというところが、さらに難しさを高めているとも言えます。

実際に東京都は広く、23区だけではありません。そのため、霊園は郊外型も多く存在します。こうした立地条件の場合、価格も抑えることができますし、まだ募集が出てくるところもたくさんあるというのが重要です。ただし、デメリットもあるため、よく検討していかなければならない部分もあります。

都市部に存在する都市型と郊外型の霊園としての特徴

東京都だけではなく、都市部ということで考えていくと、中心部に近づくほど価格は上がります。これは地価の問題でもあり、利便性が高くなると、当然価格も上昇することになるでしょう。

逆に郊外型になると、利便性は下がりますが、価格は低下します。規模も大きなものの傾向が強く、環境としては都市型霊園より優れていることが多くなっています。開発ということを考えると、この環境は霊園だけの問題ではないため、いかんともしがたい部分があります。

施設ということを見てみても、大きな差があることが見えてくるでしょう。郊外型の場合、もともと土地に余裕があるところで開発を進めています。そのため、法要施設やレストランまで完備しており、他の施設を利用しないでワンストップで事が済むように進められていきました。バリアフリー化も考えられているところが多く、休憩所や売店もあることがほとんどです。これは計画的開発のおかげともいえるでしょう。ただし、郊外にあるため、そこへたどり着くまでのアクセスが問題です。特に高齢になったときに、車でしか行けないような場所では、負担は大きくなるでしょう。

逆に都市型は、開発の問題があり、どうしても敷地は限られます。寺院墓所のように、先に墓地ができていても、もともと施設などを持っていないというところも多かったという問題もあるでしょう。結果として、郊外型のような施設を造ることはできず、簡素化するしかないという例が見られます。省略してでも、その周辺に施設がいろいろと集まるのだから、カバーできると考えることもできますが、専用ではないということで移動も必要になってきます。年齢が上がってきて、法要を行うといった時には、大きな負担になる可能性も少なくありません。

東京都の霊園の傾向

どちらにしても、将来的な負担という点が出てきてしまうのが現状です。しかし、より負担が少なくて済むのはどちらなのかと考えることも重要でしょう。あまりにも遠くなれば、お墓参りにも行くことが難しくなりますし、近くても高額で手に入りにくいとなれば、これも問題だからです。選択する人によっても、この問題の捉え方は変わってくるでしょう。

もう少し傾向を掘り下げていくと、東京都の場合、民営の霊園は郊外に集中しています。参入が後になったこともあり、郊外にしか土地を確保できなくなっていたというのが大きな原因といえます。後から参入しているため、価格も抑える傾向があるでしょう。それでも、都心部にあるようなところは、価格は高騰します。逆に公営の場合には、都や区として土地を確保していたりすることがあります。そのため、場所によって価格帯がバラバラであり、大きな差がつくことも出てくるのが特色です。

歴史的部分からも言えることですが、寺院や墓所は都心部に集中しています。かつては城郭として機能していたことからもうかがえることですが、非常に古いところが多く、新たに造成して作ったものとは、一線を画すと言えるでしょう。それだけに競争もあり、価格もかなり高くなる傾向があります。

こうした値段の傾向がありますが、高いからいい、安いから悪いということではありません。緑が欲しいと思えば、安くてもいい霊園はいくらでもあります。アクセスということで考えると、都市型になりますが、高いからすべてがそろうというわけでもありません。自分たちが必要となる要件をはっきりとさせ、その中で対応できるものは何かをよく考えていくことが一番でしょう。

東京の霊園一覧はコチラ
霊園・お墓の開発コンサルタント鳳友産業TOP

関連キーワード

関連記事

トップへ戻る