家族葬のお通夜はどうしたらいい? 流れや服装、一般葬との違いについて解説

家族葬は手間の軽減や費用の節約など、複数のメリットがある葬儀形式ですが、一方で「お通夜はどうしたらいいの?」「一般葬の流れと違いがあるの?」など、疑問や不安を抱く人も少なくないでしょう。

本記事では、家族葬でのお通夜の必要性や基本的な流れ、服装のマナー、一般葬との違いについて解説します。

家族葬のお通夜はなくてもよい

家族葬にはお通夜が必須というわけではなく、故人やご遺族の意向によっては省くことも可能です。そもそもお通夜は、ご遺族や親族、縁者が集まって、故人と最期の夜を過ごすために行われる儀式です。

一方、その翌日に行われる葬儀や告別式は、一般の弔問客も参加して故人とお別れする場となっています。家族葬では葬儀に参加するのも近しい人のみなので、葬儀や告別式と分ける必要はありません。実際、お通夜を行わずに葬儀と告別式、火葬を一日で済ませる一日葬という形式も存在します。

家族葬でお通夜を行うかどうかはきちんと話し合いを

家族葬ではお通夜を行わなくてもよいと説明しましたが、日本では長らくお通夜と葬儀、告別式はセットで一つの儀式と考えられてきました。そのため、お通夜を省こうとすると親族から反対される可能性もあります。もしお通夜の省略を検討するのなら、参列する他の人たちの意見も取り入れ、慎重な判断をおすすめします。

家族葬のお通夜の流れ

家族葬でお通夜を行う場合の流れは、基本的に一般葬と同じです。ここでは大まかな流れと内容を説明します。

打ち合わせ

祭壇の設営や会場準備は葬儀会社が行いますが、喪主とご遺族は業者と打ち合わせがあるので、開式前の40分~1時間くらい前には会場入りしておきます。打ち合わせでは当日の流れや会場の見取り図などを確認する他、返礼品や会葬礼状のチェックなどを実施します。

受付

家族葬では、受付はご遺族や親族が担当するのが一般的です。参加者が少ない場合はあえて受付を設けず、控え室で香典のやり取りや参加者のチェックを行うこともあります。

開式

開始時間になったら開式します。参列者が着席したら、僧侶が来場して読経をあげます。焼香は読経の途中で行うため、アナウンスがあったら喪主、ご遺族、親族の順に焼香を済ませましょう。

閉式

僧侶が退場したら、喪主が参列者にあいさつし閉式です。なお、通夜振る舞いがある場合は、閉式の前にその旨と会場の場所を伝えましょう。

通夜振る舞い

通夜振る舞いとは、参列者や僧侶へのお礼の気持ちを込めて執り行う食事会です。一般的には精進料理を提供しますが、刺身や寿司を出したり、サンドイッチなどの軽食を出したりするケースもあります。家族葬では簡単な食事で済ませる場合も多く、所要時間はおよそ1~2時間です。

家族葬でのお通夜の服装

家族葬でのお通夜の服装マナーは一般葬と変わりません。男性はスーツ、ネクタイ、靴下、靴ともに黒色で統一し、白色のワイシャツを着用します。女性は黒色のスーツやワンピース、アンサンブルなどを着用するのが一般的です。

靴やバッグ、ストッキングも黒色でそろえますが、ストッキングに関しては肌がうっすら透けるくらいの薄手のものを履くのがマナーとされています。靴はヒールの低いものを選び、派手な印象を与えるハイヒールは避けましょう。アクセサリー類に関しては、男女ともになるべく身に着けないようにします。結婚指輪は構いませんが、イヤリングやネックレス、ブローチなどは装着しないように気を付けましょう。

開式前までは平服でもOK

お通夜が開式される前の打ち合わせの段階までは、動きやすい平服を着用していても構いません。開式の前にシワを付けたくないという場合は、打ち合わせまでは平服で過ごし、その後に控え室で準喪服に着替えてもよいでしょう。

家族葬と一般葬のお通夜の違い

前述の通り、家族葬と一般葬のお通夜の流れは基本的には変わりません。ただし家族葬の場合、参列者の人数によっては受付を設けなかったり、通夜振る舞いをなくす、または簡略化したりするケースもあります。また、参列者が少ない分、全体的な所要時間も短い傾向にあります。それ以外の基本的なマナーは共通しているので、両者の違いを特別に意識する必要はないでしょう。

【まとめ】

家族葬ではお通夜をしてもしなくてもOK

家族葬では一般の弔問客がいないので、お通夜をなくして葬儀・告別式・火葬を一日で済ませるケースも少なくありません。ただ、これまでの風習にならい、お通夜を行うべきと考える人もいます。ご遺族だけで決めてしまうとトラブルの原因になる場合もあるので、お通夜を行うか否かはご遺族や親族の間でよく話し合って決めることをおすすめします。なお、基本的な流れやマナーは一般葬とほぼ変わらないので、喪服などはしっかりと準備しておきましょう。

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