家族葬の弔電はどうする? 遺族側や送る側それぞれのマナーを解説

家族葬の場合、弔電の取り扱いはどうすればよいでしょうか。遺族の方は他の親族や故人の関係者などへの配慮のしかたに迷ってしまうかもしれません。反対に、家族葬を行うとの知らせを受けた方は、弔電を送って良いものか判断できず困ることもあるでしょう。遺族側・弔電を送る側どちらであっても、相手を思いやり、丁寧な対応を心掛けることが大切です。

本記事では、家族葬や弔電の基礎知識、弔電に関しての遺族側・送る側のマナーについて解説します。

家族葬や弔電の基礎知識

家族葬は比較的新しい葬儀の種類で、世間でも広く認知されています。家族葬で弔電を適切に取り扱うためにも、まず家族葬と弔電がどのようなものなのかを確認していきましょう。

家族葬とは

家族葬とは、遺族や近親者のみで行う葬儀を指します。ただし、家族葬に明確な決まりはなく、友人や知人など故人と親しい関係の方が参列するケースもあります。葬儀を行うのは少人数ながら、基本的な流れは通常の葬儀と同様です。準備や対応などに手間がかからず、故人をゆっくりと送り出せることから、家族葬を選ぶ遺族もいるようです。

弔電とは

弔電(ちょうでん)とは、葬儀の際にお悔やみの気持ちを伝える電報のことで、電話やインターネットを利用して送ります。なお、弔電は葬儀に参列できない方が弔意を表すために送るもので、お通夜や告別式に参列する場合は送りません。また、家族葬では弔電や香典を辞退するケースもあります。

【遺族側】家族葬での弔電のマナー

家族葬を行う遺族側が押さえておくべき弔電のマナーには、弔電を辞退するタイミングや弔電を受け取った場合の対応などがあります。それぞれについて、詳しく解説します。

弔電を辞退するタイミング

遺族側が弔電を断りたい場合は、訃報を知らせるタイミングで弔電を辞退する旨を伝えます。ハガキや手紙などで訃報を知らせる際、家族葬で葬儀を行う旨と、弔電や香典、供花などを辞退する旨を記載しましょう。葬儀後に訃報を連絡する際も、同様に伝えます。

辞退したのに弔電が届いた場合

辞退したのに弔電が届いた場合は、相手の気持ちとして受け取りましょう。家族葬は広く認知されつつあるものの、厳密なマナーが定まっているわけではありません。中には「葬儀に参列できないのであれば、弔電を送るのがマナー」と考えている方もいます。

弔電を受け取ったらお礼状を出す

弔電を辞退しない場合や、辞退したけれど弔電が届いた場合は、お礼状を出します。葬儀後の早めのタイミングでお礼状を出しますが、心身が疲れている場合は、余裕を持って送っても問題はありません。お礼の品は必要ないため、自身のできる範囲で早めにお礼状を出しましょう。

【送る側】家族葬での弔電のマナー

家族葬を行う遺族に弔電を送る側も、マナーを知っておいた方がよいでしょう。家族葬で弔電を送る際のマナーを解説します。

弔電を辞退していないかを確認

まずは家族葬を行う遺族が、弔電を辞退していないかを確認します。家族葬の案内や訃報で、弔電に関する記載の有無をチェックしましょう。弔電を辞退する旨の記載がある場合は、遺族の意思を尊重し、弔電は送らないのがマナーです。

弔電の送り先・日程

弔電を送る場合、送り先は葬儀が行われる会場です。弔電が読み上げられるのは、お通夜や告別式のため、遅くとも告別式まで間に合うように送ります。式が始まる数時間前までに届いていればよいでしょう。

会社で弔電を送る際

忌引連絡などを受けて家族葬を知り、会社で弔電を送る場合も、手順は個人で弔電を送るときと同じです。遺族が弔電を辞退していないかどうかを確認し、通常通りの手順で送りましょう。なお会社で送る弔電は、プライベートな内容は避け、極力短い文章にした方が無難です。

弔電の送り方・注意点

家族葬に限らず、弔電では以下のような「忌み言葉」を避けることが大切です。

死や不幸を思わせる言葉 亡くなる、相次ぐ、痛み など
離別を思わせる言葉 終える、消える、離れる など
重ね言葉 いろいろ、ますます、次々 など

インターネットで検索すれば、忌み言葉や弔電の文例を確認できるため、チェックしてみるとよいでしょう。

葬儀後に訃報を知った場合

家族葬の場合は、葬儀後に訃報を知るケースも考えられます。葬儀後に訃報を知った場合は、弔電は送らないのが一般的です。故人への思いなどを伝えたい場合は、落ち着いた頃に手紙を出すとよいでしょう。

【まとめ】

家族葬の弔電は遺族側も送る側もマナーが大切

家族葬や弔電の基礎知識、遺族側や送る側の弔電のマナーを解説しました。家族葬における弔電では、遺族側と送る側、それぞれが押さえておくべきポイントがあります。例えば遺族側は、弔電を断りたい場合、訃報を出すタイミングで辞退の意思を示しましょう。弔電を送る側は、遺族側の意向を確認した上で、送ってよいかどうかを判断することが大切です。

家族葬は比較的新しい葬儀の形で、明確な決まりはありません。弔電についても、基本的なマナーは押さえつつ、遺族側・送る側の気持ちを尊重した対応を心掛けましょう。

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