東京都でお墓を探す難しさと将来の予測
東京都が抱えているお墓事情
だれかが亡くなったときに葬儀を行うところまではストレートに考えます。費用も掛かることですし、時間も必要になってくるでしょう。忙しい中で悲しむ時間もうまく取れなかったりすることもあります。しかし、それだけでは終わりません。お墓ということも考えていかなければいけないからです。東京都のような地域で考えると、非常に大きな問題になる可能性が出てきます。
都市部ということで考えていくと、東京都では相当な数のお墓が不足しているという現状が重要になってくるでしょう。東京都の公営墓地の募集が出ると、応募は殺到してきます。定員を大きく上回ってしまうことは当然となっているぐらい、重要と供給のバランスが傾いている状態です。実際に需要は減少する傾向は見られない一方で、土地の事情を考えると減少していく傾向があるといえます。新たに開設することは難しい状態であり、既存施設を増設したり、再募集したりすることによって供給している状況です。
人口ということを考えれば、減少傾向となっていることからも、東京都でも十分に見つけることができると考えることもできるでしょう。しかし、減少傾向が見られるのは地方であり、都市部ではそこまでの減少どころか流入が続いているのが現状です。定住ということを考えても、地方よりも都市部が強くなるため、実際に減少の傾向は見られないというのが現状であるといえるでしょう。
さらに、これまでであれば、代々のお墓を使っていくということが見られました。ところが、流入してくるということで、あらたなお墓を持たなければならないということも出てきています。車を所有するということも簡単ではなく、アクセスのいいところを求める傾向も強いため、不足している状況はなかなか改善することができないといえるでしょう。
足かせになっている法規制の問題
供給不足が問題になることも多い東京都ですが、実際にはさまざまな要因が絡んできており、簡単に増加させることができない事情もあります。供給量を増やさなければ対応できないことはわかっていても、実際に対応しきれないのは、多くの問題を抱えているからです。そのひとつに挙げられるのが、法規制ということになります。
お墓を作るということは、作りたいから作れるということではありません。都道府県知事の許可が必要になりますが、実際には市区町村長に対して権限の移譲がおこなわれます。経営に関しても許可が必要であり、簡単に進めることができません。公益社団法人や公益財団法人でなければ経営できないということも足かせになるでしょう。つまり、民間企業などの参入ができない規制がかかっています。
事務所が隣接していなければ新設できないといったことも足かせになっている問題です。それも一定の活動期間がなければならないことから、実際に経営できるところは限られており、困難な状況があることから、供給が増えにくい状況にあるといえるでしょう。なかなかアクセスのいいところに作ったりすることが難しいのも、こうした法規制のしがらみにとらわれてしまうということがあるからです。お墓が欲しいと思っていても、実際に簡単に作ることができず、作りたいという場所になかなか墓地が現れにくいことを考えると、既存の墓地をターゲットとしていくことが重要だとなってきます。
永代供養ということも視野に入れる
さまざまな要因があげられる東京都のお墓ではありますが、高齢化社会ということを考えると永代供養ということも視野に入れていく必要があります。自分が死んでも、晩婚化が進み、高齢化社会が加速度的にやってくるのですから、だれが守ってくれるのかということも考える必要が出てきました。お墓が不足しているだけではなく、身近に親族もいない状況となってしまうと、だれも管理できないようなところが増えてしまうことにもなるでしょう。それを防ぐ方法が、永代供養であることは間違いありません。
永代供養とは、寺や霊園が永代にわたり管理をしてくれるサービスです。身寄りがいなかったりしても、だれも継承することがなくても、しっかりとした供養と管理をしてくれることがポイントになるでしょう。だれもいないだけではなく、子供の代に管理という手間をかけさせることがないというのも大きな意味があります。
実際に長い期間を管理していかなければいけません。ここには金銭的な負担も出てくることになるのですから、簡単なこととして解釈することはできないでしょう。まだまだなじみが薄い部分もありますが、東京都でお墓を持つことを考えているのであれば、こうしたサービスの存在と利用も視野に入れていくことが必要です。
お墓を手に入れるということは、大きなことで、多くの苦労も伴います。ですが、先祖を供養する、亡くなった方を供養するということでは、なくてはならないものである以上、ある程度の予定を立てて計画行動していくことも必要です。