初盆(新盆)とは?準備すべきことや当日の流れについて解説!
故人が息を引き取ってから行われるさまざまな法事の中でも、49日法要の後に行われる初盆(新盆)は非常に重要な行事です。
今回は、初盆の概要や通常のお盆とのマナーの違い、初盆を迎えるにあたって準備すべきことや当日の流れについて紹介します。
目次
初盆(新盆)とは?
初盆(新盆)とは、49日法要後、故人がはじめて迎えるお盆のことを指します。初盆は「はつぼん」「ういぼん」と読まれ、新盆は「あらぼん」「にいぼん」と読まれます。
初盆は、故人がはじめて迎えるお盆であることから、通常のお盆と比較し、大々的に行われるのが一般的です。
古いしきたりに基づく行事であるため、その方法や時期については、地域や家庭によっても大きく異なっています。
「初盆」と「通常のお盆」のマナーの違い
「初盆」と「通常のお盆」では、その内容の違いから、マナーについても気を配らなければなりません。
一般的に初盆では通常のお盆と異なり、法要が行われます。そのため、参加する際には不祝儀を持参したうえで、黒や地味な色味の喪服もしくはスーツで行く必要があります。
また、参加者は、初盆の場にふさわしい言葉遣いを心がけることも重要です。故人の思い出話をしながら、和やかな雰囲気をつくるように努めましょう。
一方、喪家側では、法要後に食事の席を設ける形をとります。儀式の最後には、引き出物を用意して参列していただいた方へのお礼をするのが通例です。
初盆で準備すべきこと
初盆で準備すべきことは、喪家側と参列者側とで次のように異なります。
喪家側で準備すべきこと
喪家側で準備すべきことは、次の7つです。
● 菩提寺へ僧侶の依頼
● 初盆を行う場所の手配(自宅か法要会館・寺など)
● 初盆への参加を依頼する親族への連絡
● 会食の手配
● 引き出物の用意(そうめんや海苔、洗剤などが一般的)
● 仏壇飾りやお供え物の用意
● お墓参りの準備
参列者側で準備すべきこと
参列者側で準備すべきことは、次の4つです。
● 不祝儀(5,000円から10,000円程度)
● お供え物(菓子や果物、お花など、3,000円から5,000円程度)
● ハンカチ
● 数珠
初盆に参加する際の当日の持ち物や服装
初盆に参加する際の当日の持ち物や服装は、男性・女性・子どもで次のように異なります。
なお、初盆に参加する大人の男性、女性は上述の「参列者側で準備すべきこと」で準備した4点を持参しますが、不祝儀については、袱紗に包んでいくようにしましょう。
男性
男性の場合、喪服での参加がよいでしょう。
ワイシャツは白い無地のものをあわせ、ネクタイは黒もしくは地味な色味のものを選ぶのがおすすめです。靴下は黒色で、光沢のあるものは避けるようにしましょう。
平服で参加する場合は、暗めな色のスーツを選びます。もちろん、この場合もワイシャツは白い無地のシャツを着用しましょう。
女性
女性の場合、喪服や礼服での参加が一般的です。
一般的に初盆は真夏に行われるため、熱中症対策として、七分丈のものを着用するようにしましょう。平服で参加する場合は、黒や紺色のワンピースを選ぶのがよいでしょう。
ストッキングは、黒もしくは肌色を選ぶようにします。靴やかばんは黒で金具のついていないものを選び、男性同様、光沢のあるものは選ばないようにします。
アクセサリーについては、パールネックレス(一連のもの)や結婚指輪であれば、つけていても問題ありません。
子ども
子どもは制服がある場合、制服を着用させるようにします。
制服がない場合は、女の子は黒などのワンピース、男の子はシャツとベストに黒いズボンを着るとよいでしょう。靴下は黒、靴はローファーがふさわしいとされています。
乳幼児の場合は、地味な色味の私服を着せるようにしましょう。
初盆の当日の流れ
初盆当日の流れは以下の通りです。
1. お供え物(菓子や果物、お花など、3,000円から5,000円程度)
2. ハンカチ
3. 数珠
これらの行事は、喪家側とその家族が中心になって行います。
以下、具体的にこれら3つの行事の内容について紹介します。
1. 迎え火
迎え火当日の午前中、精霊棚にお供えや飾り付けを行ったあとで、本尊をおまつりし、位牌を置いて、仏壇を整えます。
日中にはお墓参りを行い、夕方になると迎え火を焚きます。
2. お墓参りと法要
迎え火で焚いた火を絶やさないようにし、お供えや水の交換を行います。
僧侶を招き、法要を行ったあとで、墓参りを実施します。また、その後会食の席が設ける形となります。
3. 送り火
迎え火と同様、門前や玄関先で木材を利用し、送り火を焚きます。
初盆を迎える際にはあらかじめ必要な準備や儀式の流れの把握が重要
通常のお盆とは異なる意味合いをもつ初盆は、出来る限りの準備を行い、前もって当日の儀式の流れを把握しておくことが大切です。
また、初盆で求められるマナーについても理解し、喪家側・参列者側双方でその場に適した行動や服装を心がけるようにしましょう。