【喪主あいさつは必要?】家族葬で使える例文やポイントについて解説
一般的に葬儀では喪主があいさつをしますが、小規模で開催される家族葬でも喪主あいさつは必要なのでしょうか。
本記事では、家族葬における喪主あいさつの必要性や例文、あいさつの際のポイントを解説しています。
目次
基本的には喪主あいさつは必要
例外はありますが、基本的にどのような葬儀であっても喪主のあいさつは必要です。家族葬は故人と一緒に生活していた家族だけが参加するわけではありません。普段顔を会わせない近親者も参加する可能性があります。
また故人や遺族の意向によっては、親しかった友人や知人が参加するケースもあります。そのため、喪主はあいさつを通じて弔問客に感謝の気持ちを示すことが大切です。
喪主あいさつの例文5選
喪主あいさつはお通夜・告別式の際はもちろん、告別式後にも必要です。ここでは次のようなケースごとに喪主あいさつの例文を紹介します。
●お通夜終了時のあいさつ
●告別式終了時のあいさつ
●僧侶・寺院へのあいさつ
●故人の勤務先へのあいさつ
●近隣へのあいさつ
1. お通夜終了時のあいさつ
お通夜が終了した際の喪主あいさつは次のような内容で構成されています。
●参列者への感謝
●告別式の日程や場所の案内
●結びの言葉
上記を踏まえた例文は次のとおりです。
本日はお忙しい中、故人○○の通夜式にご参列いただきまして、誠にありがとうございました。故人も喜んでいることと存じます。
明日の葬儀は○○時より○○にて執り行う予定です。葬儀につきましては、ささやかではございますが、別室にお食事の場を設けております。お時間がよろしい方はぜひ故人との思い出をお聞かせいただければと存じます。 本日は誠にありがとうございました。 |
なお、お通夜のあいさつは通夜振る舞いの前後も必要です。通夜振る舞いを始める際は開式のあいさつと故人の最期の様子、通夜振る舞いについての案内をします。
通夜振る舞いを終える際はお礼と通夜振る舞いの感想、さらに再度葬儀について案内するのが一般的です。
2. 告別式終了時のあいさつ
告別式終了時のあいさつは故人の人柄の紹介やエピソードを挟みましょう。
以下があいさつの例です。
遺族を代表いたしまして、皆さまに一言ごあいさつを申し上げます。
私、故人○○の長男○○でございます。本日はお忙しい中、○○の葬儀にご会葬くださいまして、誠にありがとうございました。このように大勢の方々にお見送りいただき、故人も喜んでいることと存じます。 故人は生前、読書や温泉、旅行など多くの趣味を楽しんでおりました。晩年、このように穏やかな生活ができたのは、ひとえに皆様のおかげでございます。 本日は誠にありがとうございました。 |
故人についてのエピソードはあいさつと結びの間に挟むのが一般的です。
3. 僧侶・寺院へのあいさつ
お通夜、告別式を終えたら、僧侶・寺院にあいさつします。僧侶・寺院にあいさつをする際は次のような例文を参考にしましょう。
この度はお忙しいところ、丁寧なお勤めを賜りまして、誠にありがとうございました。
おかげさまで無事に葬儀を執り行うことができました。 心ばかりのお布施ではございますが、お納めください。 法要の際は、改めてご相談させていただきます。よろしくお願い致します。 |
4. 故人の勤務先へのあいさつ
家族葬であっても故人の勤務先の従業員らが参列した場合、次のようなあいさつをしましょう。
この度はお忙しいところご会葬いただきまして、誠にありがとうございました。
おかげさまで葬儀も滞りなく執り行うことができました。皆さまにお別れをしていただき、故人もさぞ喜んでいることと思います。 故人に代わり改めてお礼を申し上げます。 |
5. 近隣へのあいさつ
近隣のお世話になった方へのあいさつも喪主の仕事の一つです。近隣の方へのあいさつとして次のような例が挙げられます。
先日はいろいろとご協力いただきまして、誠にありがとうございました。
おかげさまで無事に葬儀を済ませることができました。車や人の出入りで皆さまにはご迷惑をおかけしたことと思います。 引き続き変わらぬお付き合いのほど、何卒よろしくお願い致します。 |
喪主あいさつをする際の4つのポイント
喪主あいさつをする際は次のようなポイントを押さえておきましょう。
●忌み言葉を避ける
●覚えられない場合はメモを見る
●あいさつの長さに注意する
●ゆっくりと喋る
1. 忌み言葉を避ける
喪主あいさつをする際は忌み言葉を避ける必要があります。忌み言葉とは縁起の悪いことを連想させる言葉です。
忌み言葉の例は以下です。
忌み言葉の種類 | 例 |
重ね言葉(不幸が重なることを連想させる) |
|
死を連想させる言葉 |
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不幸なことを連想させる言葉 |
|
死や存命といった言葉は、それぞれ逝去、生前などと言い換える必要があります。
2. 覚えられない場合はメモを見る
喪主あいさつを覚えられないのであれば、メモを見ることもおすすめです。メモなしであいさつしようとしても、本番になると忘れてしまい言葉が出てこないかもしれません。
メモを見ながらの喪主あいさつは失礼に当たりません。参列した方に感謝の思いをしっかりと伝えるためにも、無理せずメモを見ながら喪主あいさつをしましょう。
3. あいさつの長さに注意する
喪主あいさつは一般的に1~3分ほどとされています。あいさつが長いと参列した方に負担がかかりかねません。
また、通夜振る舞いや精進落としを用意している場合、食事が冷めてしまう恐れがあります。時間内に収められる長さを考慮したあいさつを考えておきましょう。
4. ゆっくりと喋る
喪主あいさつは参列者の前で話す必要があります。そのため、緊張から話すスピードが早くなってしまいがちです。
早口でしゃべってしまうと、参列者に感謝が伝わらない可能性があります。そのため、自分のスピードでゆっくりと喋るようにしましょう。
家族葬であっても喪主あいさつで参列者に感謝を伝えよう
家族葬であっても基本的には喪主あいさつは必要です。そのため、お通夜終了時や告別式終了時、さらには僧侶・寺院へのあいさつなどで参列者や協力してくれた方へあいさつを行いましょう。
家族葬で喪主あいさつをする際は忌み言葉や話す長さ、スピードに注意が必要です。
また、あいさつの内容を覚えられないのであればメモを見るのもおすすめです。喪主あいさつにおけるポイントを押さえて、参列者に感謝の気持ちを伝えましょう。